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ダイアログ・イン・ザ・ダークに行ってきた


2009-03-29 23:45 | 展示会, 日記

ダイアログ・イン・ザ・ダーク TOKYOに行ってきました。(ネタバレはありません。)

ダイアログ・イン・ザ・ダークとは

http://www.dialoginthedark.com/

参加者は完全に光を遮断した空間の中へ、何人かとグループを組んで入り、暗闇のエキスパートであるアテンド(視覚障がい者)のサポートのもと、中を探検し、様々なシーンを体験してきます。(パンフレットより)

という、視覚を奪われた状態で、見ず知らずの人とグループになって、全く知らない土地を探検する「ソーシャルエンターテイメント」です。
また、「眼で見ない展覧会」とも言われています。

暗闇の中へ

今回は8人グループで、隊長というあだ名のベテランアテンドの方と一緒に1時間ちょっとの冒険でした。
入り口で白杖を受け取って、少し暗い部屋、かなり暗い部屋へと説明を受けながら移動していき、ついに真っ暗闇へ。

眼を開けてても閉じてても同じ世界。
空気の温度、流れ、匂い、アテンドの方やチームの人の声の方向、足跡や衣擦れ、足の裏の感触など、普段の暮らしでは意識しない部分にスイッチが入って研ぎすまされていくことに、後ほど気がつくようになります。
体験中は無我夢中で、他の人に迷惑をかけちゃいけないとか、はぐれたらどうしようとか、暗闇にテンションが上がったりして、自分にそういうスイッチが入っていることに気がつきませんでした。

驚きの感覚

そのスイッチが入っていたことに驚いたのは、終了後。
あそこは怖かったよねーとか、こうだった、ああだったと話している頭の中に、見えてなかったはずの風景や情景がくっきりと浮かんでいるんです。
それはもう、眼で見たよりも確実にそこにいた風景、色や匂い、空気が記憶に残っていて、しかもその風景は人によって違うっていう、体験した人が作り出したパラレルワールドみたいで、人間の想像力の凄さと自分に自分がだまされている面白さに気がついて、驚きました。

今でも濡れた丸太の木の色、形が眼に浮かぶんだから凄いもんです。
見てないのに。

眼が見えないということ

帰りに買い物をしようとスーパーに寄って、もし眼が見えなかったらどういう感じかを考えながら買い物をすると、バナナやリンゴは触ればわかるけど、お惣菜や、ペットボトル飲料、調味料など、工業要素が入ってパッケージングされたものは触っても分からないということに、驚きを感じました。

なんにも買えないじゃん!と。
こんなことも気がつかなかったんだ、と。

まとめ

職業柄、眼99%、他1%の生活をしている自分を振り返ってみると、犠牲にしているものも大きいことに気がつきました。
特に想像力ないがしろにしてる。左脳使いすぎてる。

偏った使い方をしている現代人、とくにIT系の人に是非体験してもらいたいイベントです。

今回は初めて、東京で長期開催を目指しているようなので、沢山の方が体験をして、沢山ブログに書いて盛り上がれば、きっと常設展示になるんじゃないかと思います。

ネットでチケットが買えます。
平日夜は料金が高めですが、まだ空いている回もあるようです。

ダイアログ・イン・ザ・ダーク

会期: 第1期 2009年3月20日(金)〜6月下旬
※各火曜日はメンテナンスのために休館
第2期 7月上旬〜 (予定※長期開催を目指しています)
ユニット: 定員各8名 (所要時間約90分)
会場: レーサムビルB1F 東京都渋谷区神宮前2-8-2 (→地図)
※東京メトロ銀座線・外苑前駅下車 徒歩8分
参加費: 完全予約制、オープン価格
(大人4,000円(税込)〜、日時によって異なります)
※学生(中・高・大・専門学校等)割引あり、小学生半額

会場入り口

  1. 2 Responses to “ダイアログ・イン・ザ・ダークに行ってきた”

  2. By mixiゴン on 2009-03-30- 14:59

    な。。。何かチト怖い気が。

  3. By sekine on 2009-03-31- 00:50

    >ゴンさん
    むむむ。
    確かにそういう雰囲気に読めますね。
    行間からも読めませんが、実際はもっとエキサイティングで、ワーキャー連発の楽しいイベントです。

    暗闇なので初めて会った人との距離もぐっと近くなるんですけど、明るいところ行ってお互いの顔が見えると、とたんに遠慮がちになったりするのも面白かったです。

    原宿から歩いて行ける距離なので、ぜひ!

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