日々のできごとと写真

EC2への帯域が狭すぎる件

2008-04-25 01:07 | IT, エントリー | 1 コメント »

引き続きEC2の話。

スモールインスタンスのスペックは、

CPU Dual-Core AMD Opteron(tm) Processor 2218 HE / 2.6GHz
RAM 1.7GB
Strage 160GB
kernel Linux version 2.6.21.7-2.fc8xen (mockbuild@xenbuilder1.fedora.redhat.com) (gcc version 4.1.2 20070925 (Red Hat 4.1.2-33)) #1 SMP Fri Feb 15 12:39:36 EST 2008

というもので、その名の通りのスモール構成です。ホストOSはわかりませんが、Xen上のVirtual Machineとして動作しています。
Dual CoreですがXenのVMに割り当てられているのは1CPUのみなので、ビジネス用途とするとやっぱりスモールです。それでも、個人で使う分には十分すぎるスペックです。
ディスクの故障や電源や回線の心配をしなくてもいいんですからねー。

今回はFedora8をチョイスして稼働させてみました。
標準のapacheが普通に2.2.8とさらっと最新版をのせてるあたりが、Fedoraですね。

日本からだと回線が遅い遅いといわれているので、ベンチマークを取ってみました。
58KBのJPEGファイルをabを使って10回ダウンロードする単純なものです。

ローカルで実行すると

Total transferred:      605720 bytes
HTML transferred:       602880 bytes
Requests per second:    2922.27 [#/sec] (mean)
Time per request:       0.342 [ms] (mean)
Time per request:       0.342 [ms] (mean, across all concurrent requests)
Transfer rate:          172706.02 [Kbytes/sec] received

と、当たり前に速いわけですが、日本のフレッツ網(dti)から実行すると・・・

Total transferred:      605720 bytes
HTML transferred:       602880 bytes
Requests per second:    0.98 [#/sec] (mean)
Time per request:       1021.380 [ms] (mean)
Time per request:       1021.380 [ms] (mean, across all concurrent requests)
Transfer rate:          57.86 [Kbytes/sec] received

激おそっ。57KB/sって黎明期のADSLレベルですよ。
ちなみに、このdtiの回線は国内のスピードチェックベンチマークでは35Mbpsアベレージの回線です。
ここまでひどい結果になるとは思いませんでした。
なかなか人目に付く日本向けのサービスに利用する気にはなれませんね。

Amazon EC2

2008-04-24 01:29 | IT, エントリー | コメントをする »

試してみました。

Elastic Compute Cloud、ECC、略してEC2。
Amazonというとネットの本屋さんというイメージが表の顔としてありますが、実はコンピュータサイエンスの会社でもあります。
世界規模のECサイトを運営する裏側では想像もつかない、超大規模なネットワークコンピューティングの技術がサービスを支えていて、その技術を純粋な形で提供しよう!というもののひとつがEC2です。

簡単に言うと、レンタルサーバーサービスです。
普通のレンタルサーバーと何がちがうかというと、クレジットカードでサインアップしてアカウントができれば、初期費用なしでいきなり本番のサーバーリソースが手に入る点と、完全従量制のところです。

ポチっと電源を押して、サーバーが立ち上がったら、課金スタート。1時間$0.1ですから、1日$2.4、一月だと$72。
実際には電源を押すわけではなくて、コンソールでコマンドをたたきます。
そらから、時間以外にもデータ転送量がかかるので、合計は+αになります。


25時間運転して、$2.55。明朗会計だ。

手軽にリソースが手に入るので、負荷が高いので急いで2台分サーバーが欲しいとか、時間のかかる演算処理を早く終わらせたいから、半日だけ10台分欲しいとか、そういう柔軟な利用方法が想定されているサービスです。

当然、Googleでも似たようなサービスを本格的に提供しようと動き出しています。Google App Engineです。
こちらは、サーバーリソースを提供というよりは、ソフトウェアの実行環境という、もっとサービスに近いレベルの仮想ネットインフラサービスになりそうです。

世界に“コンピュータ”は5つあれば足りる

というのが現実のものになりつつあります。